自分だけが救われりゃいいってもんじゃないでしょう
あるアニメをくんくんと一緒に見ていて
”余計なことをひとつも考えず、集中し、無になる”戦い方と
”これまでの努力だとか恩や義理やらを背負ってそれを糧に戦う”のと、
どっちが強いんだろう?というテーマになった時にくんくんが言った。
「これはもはや哲学だね。よく我々が話していることだよ。」
「捨てて完璧を得るか、すべてを経験して手に入れるのか。」
「あなたはどっちだと言ったっけ?」
3秒考えて答える。
すべてを経験したい方だ。
耳を塞ぎたくないし、真実を見に行きたいし、やりたいと思ったことは
やりにいきたい。
「どっちがいい方法なのかと言われたらそれは後者だろう。」
私がどっちを選ぼうとくんくんは関係なく続ける。
「理にかなってるよね。
だってすべてを手に入れれば、捨てた先に見えたものも含まれているんだよ。」
ははあ、なるほど!
そして更にくんくんが続ける。
「それに、自分だけが救われりゃいいってもんじゃないでしょう。」
確かに。
同じお節介をやかないにしても、最初からなかったことにするより、
すべてわかった上でただ見守るのとはなんか違う。
そこには愛がある。
愛すら最終的にはいらないかもしれないけど、私たち未熟な人間はまず愛から
始めないとなんだよね。