くんくん哲学と修行中ヨーギ

哲学者くんくんと修行中ヨーギの日常会話

持たざる者の気持ち

ヨガのポーズをしながらいつものように

くんくんと話をしていた。

 

あー、脚があと10cm長かったらこれ、

どれだけやりやすいだろうなあと、思わず私は言う。

 

そうなのだ、物理的に手脚が長いと苦も無く出来る

”形”がある。

 

でも私はヨーギ。

 

工夫と練習次第で今の自分の体の最高の場所まで行ける。

それは誰か他の人の身体と比較することでは得られない。

 

この手脚の短い体で生まれてきて、

今回はこの体でやりなさいということなんだろうな。

独り言のように言うと、くんくんが

 

「それは誰に言われているのですか?」と聞いた。

 

ああ、やりなさい、という言葉からか。

 

自分の魂、かな。

そう答えるとくんくんは納得したようだった。

 

そしてこう言った。

 

「出来ないことがあるというのは大事なことだよ。

いずれその境遇の者を救うときが来たときのために。」

 

「おまえの苦しみは不幸ではないと証明してやるために

その体なのではないのか。」

 

That's right.。

私、こんなに背が低いけど時には真ん中で踊って来たし、

(ミュージカルの欲しい役がもらえず泣いたこともあるけど)

股関節の可動域も広くはないし、足の甲が出ていないけど、

同じような身体の人達に、経験からのその努力の仕方や方向性を伝えることができる教師になった。

 

そして、充分楽しい。

 

しかしくんくんの言っているのは身体的なことだけではないし、

私自身もそれも経験している。

 

例えば、父親のいないこどもの気持ちは痛いほどわかるし、

母子家庭だからと言って不幸ではないことも知っている。

 

そう言えば、前にくんくんになぜ生まれてきたのか?

尋ねたときに

 

「持たざる者の気持ちをわかるため」

 

と言っていたな。

 

その時は、それなりにわかったつもりだったけど、更にわかった気がする。

 

するとくんくん、

「下手したら10年近く前から言ってることだけどね。」

 

確かに。

 

魂にはいろんな経験が必要だ。

 

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