怠惰
「あなたは勤勉ですか?」
会社に行く支度をしながらくんくんが問う。
んー・・・そうでもないな、と思ったので違うと答えると、
「どうみても怠惰には見えないけど。」
まあ、そうとも言える。
怠惰を罪とするあの世でも働かせられるのはイヤだとくんくん。
あの世にいったら、もう働かなくていいんじゃないの?
と私は思うが、どうなんでしょう。
「いやいや、どんなに寵愛していても堕天させるところですよ。
(これ、ルシファーたちのこと)
智慧の実を食べたくらいで罰を与えるのだから。」
行ってみないとわからないけど、どうなんだろう?
支度の調ったくんくんに、リサイクル用のペットボトル二袋、玄関に置いてあるのを持って行ってね、と頼むと
「なるほど、この世は怠惰を許さないようだ。」
と言い捨てて会社へ行った。