鬼
くんくんのその日の言葉遊びのお題は「鬼」
「○○鬼」といったふうに最後に「キ」をつけて何か言葉を作る。
それは何の鬼?という説明も添えて。
だんだんお題が高度になるので頭を使う。
例によって私は即席で答える。
「すいじょうき」
水を気体にしてしまう鬼。
くんくんは
「さばき」ってどうかな?閻魔大王の別名だね、という。
相変わらずうまいな。
そして私たちはしばらくいろいろ思いついた言葉を言い合う。
「そうき」早く何でもみつけようとする鬼。
「のんき」ちょっとほのぼの。
「らいき」後回しにする鬼
「てんき」雷様かもね。
いくつか言葉を出して行くと、だんだん感覚がわかってきて次々に言葉が出る。
朝の一コマ。
そういえば、昔、いもしない鬼を疑う心が創り出す「疑心暗鬼」という言葉を
くんくんが呟いたことがあった。
ヨガの教えでも”ヴィパルヤーヤ”というのがある。
間違った知識、誤認。
偏見などもこのヴィパルヤーヤを生む。
正しい知識はいらない苦悩からの解放。
正しい知識によってあらたな苦悩が起きたとしても、自分の中に鬼を住まわせない。
現実を知ることと鬼になることは別のことだ。
現実は起っていることとして把握しておいて、自分がすべきことをする。
常に考えていれば、いざという時にうっかり間違えずに、良き方向にさっと動けるからね。