試練
朝、時間のあるときはプラナヤマと瞑想をする。
その日は日曜日で、くんくんが家にいた。
私達は気が向くといろんな話をするので、
くんくんが私の部屋でゲームをしていること
もたまにある。
そういう時はたいてい、何かを見せたいことが
多い。
瞑想中など、話しかけて欲しくなさそうな時は
察してどこかへ行くのだけど、
その日はずっといた。
そして私の膝元で猫のようにゴロンと転がって
丸くなった。
近くでそうしているくんくんを見ると、
髪をなでたり、背中をさすったりしたくなる。
するとくんくんが言った。
「何してると思う?」
え?甘えたいの?と答えると、
「試練を与えている」とくんくん。
「瞑想に集中できるかどうかの試練」
らしい。
こども(といってももう大人だけど)が
そばで甘えてきても動じないのは、
大変な試練だとわかっているところが
何ともいい。
愛されて育った子。
そして私はまだまだ修行が足りないヨギー
なのであった。