くんくん哲学と修行中ヨーギ

哲学者くんくんと修行中ヨーギの日常会話

空を飛べるニワトリ

くんくんは食べ物を残すのをとても嫌う。

” こういう形(動物や植物の命を奪う)にしたのが人である限り、
責任を持たなくてはならない ”

という考えだ。

 

家族で旅行をしたときも、まだテーブルの上に食べ物が

残っているのに追加オーダーをするのを毎日見て、

胃が痛いと顔をしかめていた。

自分がその一端をになっていることが耐えられないのかもしれない。

 

みんなが楽しく美味しくお腹いっぱいになって欲しくて

気を遣って人の分をオーダーするのだと思うけど、

くんくんはいつも

「自分の食べるものだけを自分で頼むべきだ」

と言っている。

ちなみに「ちょっとちょうだい」がキライだ。

食べたいなら自分で頼んだらいい、とけんもほろろ

 

旅行中、くんくんが残った食べ物に胃が痛くなるのを見た弟が

「ここにあるもの、まず、食べちゃおうか。」

と声をかけてみんなで食べた。

 


あるとき、くんくんがこんな話をしたことがある。
(くんくんはよく禅問答みたいなのを投げかけてくる)

もしもニワトリが自由に空を飛べたら?


「鶏肉が食べられなくなる」
と答えたのはくんくん。

飛んでいるものを捕まえるのは、
地面を歩くものを追いかけるより難しいからかな、
と思ったら、違うらしい。


「自由にどこにでも飛んでいけるのにもかかわらず、
自分のそばにいたニワトリを食べるために捕まえられる?」


泣きそうになった。
ニワトリの気持ちを思った。
飼っている人の気持ちを想像した。

「絶対、ムリ!」


何故、くんくんはそんな風に考えが行くのだろう?

「くんくんはどうしてそんなにやさしいの?
いつからそういう考えになったの?」


と聞いたら
「自分の頭の中を一度整理したら、そういう
風に行き着いた」んだそうだ。

この前はいつも持ち歩いている箸
(韓国で自分のお土産に買った)
をうっかり持っていくのを忘れて、
ラーメン屋で割り箸を使わなければならなかったといって、
しょんぼりして帰ってきた。

使い捨てが嫌いなのだ。

くんくんが自分に対してどれだけ怒ったか想像すると、
気の毒になった。

七つの大罪の中で一番自分が犯しているのは
「憤怒」だと常日頃から言っている。

くんくんが怒らなくていい世の中にしていきたいよ。

そしたらきっと生きとし生けるものすべてが幸せになる。

くんくんのこどもの頃からの願い。


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