魂が傷つく
「あなたを見ていると、体と心は傷ついたことはあっても、魂は傷ついたことがないようですね。」
くんくんが言った。
え?どういうことかな。
よく、”何も悩みなんかないように見えるね”とか
言われるけどそういうことかな?
「違うよ、そういうんじゃなくて。
なんか、お母さんはいつも楽しいことが先に待っていると思って生きているように見えるんだよ。」
ああ、確かに、それならそうかもしれない。
「魂が一度でも傷ついたことのある人は、もう傷つけられまいと思って生きる。
マイナスからの脱却なんだよ。
だけどお母さんはこの先にいつも楽しいことがあるに違いないっていうプラスの生き方だから、魂が傷ついた経験がないんだなと思う。」
くんくんはあるの?
「日々すり減っている。ずっと昔から。」
かわいそうに。
それは前の人生で?
「前の人生などないよ」
生まれ変わる前の記憶が残っているの?
「唯一だよ。ずっと続いている。連綿と。」
ふぅぅむ・・・
どういうことか。
私がこの意味を理解できるのはもう少し先かも知れない。