世界のお話から~ドイツのニーベルンゲン~ギリシャ神話よりアキレス~インド神話よりラーマの誕生~
「どこにでも似たような話はあるもんだよ」
インド神話の話をすると、くんくんが言う。
「ジークフリートが竜の血を浴びて、どんな刃物でも通さない無敵になるところが、
菩提樹の葉だったか、何かが背中について、
その部分が弱点になって背中を刺されて死んだっていう話とかね。
ドイツの戯曲ニーベルンゲン、元は北欧神話って言われてる。」
「アキレスもそうだよね。
意図的に不死身の体を作ろうとしたんだけど、人間の部分を残すために
あえて神の加護を与えなかった。」
アキレスは無敵になる泉かなんかにこどもの時につけられて
その時月桂樹だったかな?なんかの葉っぱがひらりと脚にくっついて
その部分が無敵にならなかったんじゃなかったっけ?
ギリシャ神話は高校生の頃ちょっと読んでた。
耳なし芳一的な話って結構あるよね。
インド神話で言えば、魔人ラーヴァナの話。
ヴィシュヌがラーマとして生まれてきた理由。
”神にも悪魔にも殺されない”という恩寵をブラフマンから受けた魔人ラーヴァナ。
「ブラフマンは修行さえ積めばどんな悪人にも加護を授けるからね。
それで厄介ごとが起る。」
そうなんだ? もう、ブラフマンったら。
そのラーヴァナが人間のことを甘く見てて”人間にも殺されない”というのを
入れるのを忘れたので、ヴィシュヌが人間であるラーマに生まれてきた。
どんなに完璧に見えても弱点はあるっていう、戒めなのかな。
くんくんと話をしていると、付属していろんな話が聞けるのでとても楽しい。